今のうちにと全力で走ってその場を離れた。


「はぁはぁ…っ。」


久し振りに全力で走ったせいか、

息が切れる。


不意に後ろを振り向くと、

さっきの人が付いて来た様子はまだないみたいだ。

でも…


「……。」


油断しちゃだめだ…。

人間離れした力強さ、そして皮膚の硬さ。


さっきの彼は人間じゃないと本能で思ってしまう。