後ろには鳥居の柱、前には人。

どうすればいいんだろう…?


「さて…死んで貰おうか。」


その人の目は鋭く、全く冗談に聞こえない。

でも…

「ごめんね!」


「!」


私は一か八かの勝負に出た。

息がかかるくらい近い。それに、胸倉を捕まれているんだ。


するとちょうど顎が届く位置にくる。


「おりゃッ!」


「…!っく…!!」


顎は人間の急所の一つで、数分は立っていられないだろう。