あの時…
俺が、『なんかあったら言えよ?』っていったとき…
肩がビクついた気がした。
「ん~…なぁーんか引っ掛かんだょなぁ」
「どぉーした?孝介ぇ~!お姫様のことかぁ?」
そう声を掛けてきたのは小学生の頃から仲が良い、吉川 章大(キチカワ ショウタ)。
「ん。まぁね。」
「そっかぁ~!侑亜ちゃん可愛いもんねぇ♪」
「─なっ!?てめぇいい加減にしろょ?」
「わぁーってるって!侑亜ちゃんとんねーから!まじでベタボレだなぁ!」
そういって、章大は爆笑した。
「笑ってんなょ~…まじで悩んでんだょ」
「…孝介のそんな顔、初めてみた!!」
「はぁっ!?意味分かんねぇ!!!」
俺は顔を歪めた。