「っ、はぁっはぁっ…もぉ、らめぇっ…」



あたしは登り坂の途中でガクンと崩れた。



「あともぉちょいだから!!!」


「足動かないぃっ~」


「しゃーねーなぁ、」


そういって、孝介はあたしを抱き抱えた。


…お姫様抱っこ。


憧れだったことをこんなにすんなりされるとはっ…



なんて、感傷に浸ってると、

「ついたぁっ!!!」


いつの間にか集合場所に。



しかも、みんないるしぃ~…


視線が痛いっ…


「新崎ぃ~てめぇ、遅れておいて王子気取ってんのか?あぁ゙!?」


ひぃぇ~


高城先生こわいっす…


「遅れてすみませーん!元みんなの王子、孝介くんでっす♪」



「はいはい…いいからすわれ~、てか、橘下ろしてやれゃ!!」


「俺のお姫様だからはなさなぁい♪」



なんて、おちゃらける孝介。


お姫様とか…やめてー!!!!


「いいから、そこらへんすわってろ!!」


「へーい!!」


孝介はあたしを抱っこしたまま、一番後ろに座った。