そんな彼女に無理矢理相手をさせるなんて絶対にできない
むしろ、疲れているのにひとりで入り寝てしまったり…と心配しているのだ
いくら家庭用のバスタブだと言っても普通のよりは大きく、さらに最近では自宅での溺死も増えてる
そんなことになるのは考えられない
翼はイヤイヤと首をふったままだったが、服を脱がしてしまえば諦めたようにおとなしくなった
そして案の定、彼女はバスタブのなかで慎に身体を預けて眠ってしまった
当たり前だ、普段はしないことを1日でやり神経も体力もすり減らしたのだ
全ては慎のためにと思っていたから頑張ることができたのだ
ちゃぽん…このままにしてやりたいが、風邪を引いてしまうとバスルームから出し身体を拭いてからナイトドレスを着せる
寝室まで行きベッドに寝かせると少し濡れた頬にキスをする
たまにはこんな休日も悪くない
翼が一生懸命、俺のためにと頑張ってくれるなら
もちろんたまにな、普段はたっぷり甘えてもらわないとな
そんな二人の甘い休日はあと数時間で幕を閉じようとしていた―――……
「おやすみ、翼」
最後はやっぱり慎にもっていかれてしまう翼でした。