いつも降りる駅を過ぎて三駅、 降りてすぐに走り出して、 向かったのは紗希の家だった。 アパートについて、 インターホンを押して、 「 はーい 」 聞きなれた紗希の声を聞いて、 張っていた一本の線がぷつり、と 切れた気がした。 ─────────ガチャッ 「 ・・・菜緒ちゃ、ん・・・ 」 出てきた紗希に抱きついて、 あたしは声を上げて泣いた。