柔らかい彼の笑顔を目の前に こくん、とあたしは頷いて ”それじゃあ、また”と お互い自分の帰路へと足を向けた。 今日はなんだったんだろう。 緊張と不安、そして期待。 全てがぐちゃぐちゃになって 恥ずかしくて、怖くて、 それなのに、今日はかなり 気を抜いていた気がする。 帰る頃にはすっかり肩の力は 朝に逆戻りしていたけど、と 一人溜息を零しながら家に帰った。