短期間でその苦手二つを克服できた
あたしは、少しは成長しているんだろうか。





「 ・・・・どういう意味? 」


「 そのときの勢いが大切って意味 」


「 ・・・・勢い? 」





よく分からない・・・。





首を傾げて、再度足を進めると
”あ、菜緒ちゃん”と紗希がまた呼び止めた。





「 なに? 」


「 今月のスケジュール送るから
  空いてる日、教えてね 」


「 んー、分かったよ 」





”絶対だよ”と手を振る紗希に
何度か頷きながら手を振り返して、
再度足を進めると、自然と足早になっていた。