「 ・・・・菜緒ちゃん? 」
「 うん? 」
「 どうしたの? 」
このやり取りはもう何度
繰り返しているか分からない。
けど、気付いたら紗希の声は
遠くなっていて、代わりに
楓くんのことで頭がいっぱいに
なっていた。
「 ・・・ねぇ、紗希 」
「 んー? 」
図書館から程近い喫茶店で
あたしは飲めもしない
珈琲を目の前に溜息を零した。
紗希に言わないわけにはいかない。
隠してもどうせバレるのだから。
「 好きな人、できた 」
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…