力は、なさそうなのに。





「 すみません・・・
  重かったですよね 」


「 何言ってるんですか!
  もっと食べないとだめですよ 」





未だお腹辺りに残る彼の
腕の、手の温もりに
顔が熱くなるのを感じて、





更にそんなことを言われて
もっと顔が熱くなった。





「 ・・・・あのっ・・・それじゃっ・・・! 」


「 え?あぁ、じゃあ、また 」





彼に背中を向けて歩き出せば
冷たい夜風が頬にあたって、
心地よく感じた。





彼は、天然。





その言葉にも行為にも
きっとなんの意味もなくて、
あたしは彼にとってただの”友達”。