「 俺は大丈夫だから。
  ほら、もう時間だよ? 」





・・・・・・嫌な予感がして、
口の中で温くなったレモネードを
飲み込んだ。





しばらくして、次の曲が
流れ出して、それでも何でか
彼の声はまだ聞こえる。





「 うん、じゃあ来週の土曜にね。
  仕事、頑張って 」





”仕事”、”時間”。
どこかで聞いたような言葉と
優しい声。





息をするのも忘れて、
グラスに視線を落とせば
ポチャン、とグラスの中に
涙が一粒落ちた。