次第に、母が恋しくなった
まのすは目をうるわせ、ひくひくと泣きはじめた。

おまわりさんがきて、僕に
「ぼうやお家どこ?」と言ってきた。

当然まのすは、自分の住んでいたところ、
参山長町(さんざんちょうちょう)と答えた。
しかし、そんな地名が現代の日本にあるはずがない。

おまわりさんは困り果てた。