「あのね…
芽生ちゃん可愛いなって思って。
それに比べて私は…」
思ってたことを
正直に言った。
「で?」
「え?あっ…もうおしまいなんだけど…」
「オチないね」
「スミマセン…」
しんと静かになる。
何か話さないのかな。
そう思って芽生ちゃんの顔を
気づかれないようにチラチラと
何度か見た。
瞬きするたびあわてて
反射する私。
「あんた…
無自覚もほどほどにしてよ」
そう言ってため息をする芽生ちゃん。
無自…覚
「言っとくけど
あんた、お人好しすぎる。
女の子は可愛いって言われれば
誰だって嬉しい。
でも
それを何回もいい続けてるとせっかくの
優しさが八方美人になるよ」
「八方美人…」
「うん。まあそれはいいとして
まずあんたは、自分に自信を持ちなよ。
こんなに可愛いんだから」