ガチャッ
「ただいまー」
「あらつばさ、おかえり。お疲れさま」
「うん、ありがと」
キッチンから笑顔で
迎えてくれるお母さん。
私の大好きな
いい匂いがしてくる。
「今日シチュー?」
「正解。あ!つばさ。せっかく
帰ってきたところ悪いんだけど
おつかい頼んでいい?」
「うん。行けるよ」
「ありがとうー!助かるわ。
じゃあ、今メモするから」
そう言ってお母さんは
メモ用紙を取り出した。
私は
階段を登って制服から私服に
着替えて、1階へ降りていった。
「はい、じゃあよろしくね」
「了解」
私はドアノブに手をかけた。
「車に気をつけて」
ハラハラしているお母さん。
「大丈夫だよ~」
お母さんは
小さい頃からお嬢様育ちなのか
人一倍心配性。
私は家を出て
スーパーへと向かった。