「かっこいいな…」

私は小さな声でボソッとつぶやいた。



神様
どうか…どうか
話せるチャンスをください。
一言でいいから…


拳をギュッと握りしめて
目をつぶって願った。






「はーい。そこまでー」


声に反応して見上げると
先輩たちが拍手をしていた。


「やー、しかし
恋する乙女は輝いてるよね~
青春青春」



先輩の言葉を聞いて
私の顔はカーッと熱くなる。



「…見てました…?」

「うん、ばっちり」

先輩たちは
はじけた笑顔でVサインをした。




ガーン……




恥ずかしすぎて
ショックだった。