キーン コーン カーン コーン




「それじゃあ、SHRは終わり。
さようなら」


号令をかけ、先生が教室を後にすると
教室中が一気ににぎやかになった。


「じゃーなっ」 「ばいばーい」
「明日、忘れんなよ!」

みんなが席を離れ、
それぞれ部活や帰宅へと
向かっていった。




「つばさっ!!」

私の肩を叩いた芽生ちゃん。

「ん?」

「部活いこーか!」

「うん。じゃあちょっと待ってて」

「はーい」



いけない… ボーッとしてた。


私はまだ中途半端になっていた荷物を
できるだけ急いでバックの中に入れた。

そして
芽生ちゃんの席まで小走りで
「おまたせっ!」と言った。


「ん~?かなり待ちましたけど~?」

芽生ちゃんはニヤニヤ顔で
私のおでこにデコピンをした。

「あいたっ」

それがあまりにも唐突すぎて
私は大きな声を出してしまった。



ちょ…
もうちょっと加減できないの…?



そう思いながら
教室を後にした。