高校生になり新しいクラスに知った顔はなかった。席順は出席番号順。いわゆるあいうえお順だったあたしの前の席に座っている子は、キヨシと同じ学校の卒業生。他にも何人もいた。高校は同じ学区の中学生の寄せ集めみたいなモノだから、あたり前だ。あたしは友達を早く作りたい一心で、前の席の子に肩を叩いて、声をかけた『あたし惠、席後ろだし、宜しくね!』そしたらその子も言った『あたしチエ、宜しくね!』ってノリがよかった。それにチエはめっちゃ可愛い顔をしていて、イカにも、モテるタイプ。それに振るまいが女らしい。あたしも可愛いって言われてたけど、マヤさんに鍛えられたせいかあんまり女らしくなくなっていた。そして、その日は授業はなく次の日から授業が始まる。だから早く学校が終わった。そしてシオリも今日からバカ女の一員かぁなんて考えた。シオリの受かった私立はお金があれば、バカでも入れるって言われてた女子校で周りはバカ女って呼んでた。そして明日のお昼チエ一緒にご飯食べてくれるかなぁ?とか考えながら自転車に乗って1人で家に帰った。