マヤさんはあたしと2人になると、『惠、ごめんね。』って言った。そして『あたし一緒に行くの嫌だって言ったんだ。でも、あたし中学卒業したけど、ほとんど学校行ってないし、見かけもこんなんだから働けるとこなんてないし、しゃくだけど付いて行くしかないんだよ…』って、いつものマヤさんらしくない消えそうな声で言った。座って、下を向いて話をしていたマヤさんをよく見るとジーンズの膝の部分にポタポタと雫が落ちて、染みになってた。マヤさんは泣いていたいつも あたしを助けてくれて、甘えさせてくれ、我慢するんじゃなくて、泣く事を教えてくれた。男より強くて、カッコ良かったマヤさんが泣いてた。あたしはマヤさんの横で膝を付いて、マヤさんを抱き締めた。あたしも涙が溢れてきた