マヤさんのお母さんのお店は、19時から開く。顔の腫れは少しはマシになってるが、そのまま店に出る事は出来ないから、マヤさんは顔の痣を隠すために、あたしに化粧をしてくれた。化粧なんて、興味はあったけど、リップ塗るぐらいで、ちゃんした化粧なんて生まれて14年立つけどした事なかった。『はいっ。できた!』ってマヤさんが言って、手鏡を見せてくれた。あたしは初めて化粧してもらった顔を見て、びっくりした。初めて見るからか?顔がまだ腫れているからか?あまりにも似合わない気がする。それに顔が童顔過ぎるからか、赤い口紅だけやたら浮いてて、変だった『マヤさん。あたし化粧似合ってますか?』って聞いたら、『めっちゃ、可愛いーよ』って誉めてくれた。マヤさんがそう言ってくれたからか、もう1度手鏡を見たら、まんざらでもないかも?って思う自分が鏡の中に居た。