どれぐらいの時間がたったんだろう。あたしは地べたに全裸で誰がかけてくれたのか、毛布がかけられた状態で放置されていた。横向に寝かされてた体を起こして、振り返ったそこにはヨシミが居た。ヨシミはあたしを見ると『気がついたか?おまえキヨシが言ってた通りいい体してんじゃん。締まりも良かったし』ってあたしを見下して笑いながらタバコを吸ってた。あたしはただ毛布にくるまる事しかできなかった。その時工場の扉が開いて1人の男が入ってきた。あたしは慌てて毛布で顔を隠して向きをかえた。そしてその足音はあたし達に近づいて来てこう言った『ヨシミさん彼女が探してましたよ』あたしはその声に聞き覚えがあった。あたしは恐る恐る後ろを振り返りその声の男を見た。やっぱり…。その男はキヨシだった。キヨシは一瞬あたしの方を見たが、すぐ目を反らした。ヨシミは『おぅ、わかった。すぐ行くわ』と言って立ち上がった時に、ポケットから財布を出して、キヨシにこう言った『これ約束の金な』そしてその手にされていたお金は1万円。その1万円をキヨシは受け取った。その時に全部仕組まれた事だった事を知った。そしてあたしの値段が1万円って事も。