タケシは明るく振る舞ってるけど、心に消えない傷を抱えて生きている。なのに前を向いて2人分の人生を生きている。それに比べて、あたしはどうだ…。勝手に自分から闇の中に堕ちて、這い上がろうともせず、どんどん汚い底無し沼に沈んでいってる。そう思ってた時『長い話し聞いてくれてありがとうな。もう寝ようぜ』ってタケシが言った。ベッドは一つしかない。一緒に寝ると思ってたあたしに『俺 床で寝るから、惠はベッド使え。おやすみ』って言って自分は床にタオルケットを掛けて寝た。あたしはタケシのベッドに1人で入った。でも寝れなかった。あたしは『タケシ もう寝た?』って聞いたら『まだ』って返事が返ってきた。あたしは『一緒に寝て』って言った。