学校に着いても、あたしとタケシは一緒に歩いてた。そんなあたし達を見た子は、あまりに意外な組み合わせだったのか。みんな目を丸くした。タケシは1歳年上なのに偉そうにする訳でもなく、誰とでも仲良くできるから、学年ではみんなと友達!ぐらいの勢いだったし、下級生からもモテてた。でも浮いた話は聞いた事ない。あたしが他人に興味なかったから、知らないだけだったかもしれないけど。あたしは4組でタケシは9組だったから、階段を上がると左右に別れる。別れ際、背中を向けたあたしに『帰り待ってるから!』ってデッカイ声で言うから、廊下に居たみんながあたしを見た。久しぶりに恥ずしいと感じた。