――――――ドンッ



「・・な、何・・。」



教室の前について私は廊下の壁に押し付けられた。



手をどかそうと思っても、やっぱり男の子の力にはかなわなくて。



ただただ、彼を見つめていた。





「・・教室・・入ろうよ。」


「・・・。」


「ねぇ、聞いてる?」


「・・・。」



でも、彼は顔を歪めたまま私を見ているだけだった。



ただ、見ているだけ。





「ねぇってば!”大野君”!」



私がそういうと、彼はさらに不機嫌になって。



「・・・・・ほんと、ムカつく。」


「・・なに・・んっ!」



いきなり、キスをしてきた。


__強引なくせに、それはとても優しいキスだった。