「で、ここが音楽室。」


「へぇー」


「まぁ、とりあえず一通り学校案内終わったけど。」


「うん、ありがとう。」



「じゃあ、私・・教室戻るね?」



そう言って、私が教室に戻ろうとしたとき



「え?」



葵に腕を掴まれた。



「・・なぁ、俺さ・・諦めてないから。」



「・・え・・。」



葵は私の目をじっと見つめて




「・・好きだよ、若菜。」




私を、ぎゅっと抱きしめた。



私は、突然のことで戸惑っていた。


「・・えっと・・、あの・・」


とりあえず、何か言わなきゃと焦っていたとき



「・・邪魔。」



「・・・・っ!」