私は、ゆっくり周りを見回してみた。
すると、前から歩いてくる人影を見つけた。
「・・あっ!直哉・・っ」
見つけたのは、いいけど。
その隣には・・私じゃない女の子。
2人は、笑いあっていて・・きっと私には気付いていない。
ねぇ、どうして?
どうして私じゃ駄目なの・・?
「直哉・・・っ!」
私の発した声に直哉は気付いたのか、こっちを見て目を見開いた。
そして、隣にいる女の子になにかを言って。
こっちにツカツカと歩いてきた。
「・・お前・・っ、ずっとここにいたのかよ!?」
そうだよ、直哉のために・・ずっと待ってた。
そう言いたいのに、体はもう限界で。
「若菜――っ!?」
私の意識は、ここで途切れてしまったんだ。