私は、屋上のベンチに座った。


私は――あの曇っている空を・・みつめていた。




「・・若菜。」


「・・ん?」


「類先輩とは、どういう関係なの?」


「告白・・されただけ。」





そういうと、なぜか千夏は黙ってしまった。


___なにかを、考え込んでいるように。






「ねぇ、大野のこと・・まだすきなの?」


千夏は、思いつめた顔をした。



「・・好き、だよ。」



そう・・答えたけれど、実際は分からない。


自分の気持ちすら――・・曖昧なんだ。




「そっか・・。でもさ?私は、類先輩・・いいと思うよ。」


「でも・・。」


私は、彼を好きになることはできない――・。


「・・じゃあ、若菜は今幸せ?」


その質問には、答えられなかった。


だって・・私は――・・



”幸せ”になんかなれない。