――ピピピッ
部屋にアラームの音が鳴り響く。
「もう・・朝か。」
はっきり言って、昨日は一睡もしていない。
昨日、どうやって帰ってきたのかもわからない。
それだけ・・私は動揺していた。
「はぁ・・、学校行かなきゃ。」
こんなに学校が嫌になるって・・久しぶりかも。
今日も、直哉・・女の子連れているのかな。
沙希さんって・・、誰なのかな。
「私が、浮気相手・・だったりして。」
そんなことを考えながら、一人でとぼとぼ登校していた。
「・・・っ」
そんな私の目の前に現れたのは――・・
「沙希、もう無理すんなよ?じゃ、俺いくから。」
そういって、女の人と・・キスをしている直哉だった。
ねぇ、私の前で・・そんな優しそうに笑ったこと、ある?