「は?」
「屋上で、さぼってたんだけど・・まさか直哉たちがくるとは思ってなくて。ごめんね?今度は気をつけるから。」
にこっと笑って、私は誤魔化した。
「・・・」
黙り込んでしまった直哉の顔を、恐る恐る見た。
「・・・っ!」
それは__いままでで、一番切なげで、悲しい顔だった・・。
なんで?
ねぇ、なんでそんなに悲しい顔をするの?
「私・・っ帰るね。」
こんな空気、耐えられない。
私が歩き出そうとすると、直哉が私の腕を掴んでとめた。
「勝手に、帰んなよ。」
「・・え。」
「一緒に・・帰るんだろ?」
「あ・・うん。」
一緒に帰るのは、付き合い始めのとき約束してることで。
そんな約束を、いまでも守ってくれる____
そんな優しい直哉が・・私は好き。