ある日、母はいつものように疲れた顔で家に帰宅した。



私は、どんなに母が遅く帰っても寝ないでずっと待っていた。




ガチャ


「ただいま…」



「お帰りなさい…」



精一杯の笑顔で言った。




寂しいという気持ちを押し殺して…




「奈々ー
こっちおいで~」




いつもは、そのまま部屋に入るのに母はリビングで手招きしている。




私は嬉しくてスキップしながらリビングへ向かった。