なにそれ、ライオン?

「まだわかんねぇの?」

那月にとっては
結構なヒントだったらしく、
少し呆れてる。

痺れを切らした那月は
私の耳元に顔を埋め、
乃愛たちの行先を告げた。

「_____。」

「はぁ!?」

「まじ。」

ソコで何をするかというのは、
私だって知っている。
だけど、まだ中2だよ?

「あんのライオン野郎。」

「…ガチで乃愛の将来が不安。」

「何言ってんの?
こんな時のために私がいるんでしょ?
はやく引きずり出すよ。」

那月の手首をつかむ。

「…ガチで乃愛がライバル?」

私は駆けだす。
繋いだ右手は何の違和感もなかった。