「そ、そんなに笑わなくても!!」

ごめんごめん。と笑いながら話したとき、穏やかだった公園に一瞬ものすごく強い風が吹いた。

「わっ」

「ぎゃっ」

その瞬間私はその風に感謝した。

会ったときからずっと見たかったその人の顔全部が見られたから。

その人のかぶっていたフードはあっけなく風に負けた。