前には小春が真面目に勉強する姿
後ろはロッカー
右は全開の窓
左隣の席には…、
教科書をうちわ代わりに仰いでいる
扉がいる。
とゆーことで、教室なう。
6限の授業の睡魔って怖い。
突然取り付かれて、
さっきまで暑そうに
教科書をうちわ代わりに仰いでいた人も
今は眠りについてしまった。
野比○び太くんレベル。
いつの間にかに、
うちわも枕になっている。
彼はこれをリサイクルと呼ぶだろう。
「あぢいー」
彼は目を開けて俺を見ながらつぶやいた。
「寝言は寝て言え。」
「寝てへんわ」
「ぢゃあ寝ろ」
「寝顔にチューしてくれる?」
「寝顔に落書きしてあげる」
「ひっでえ…。」
と、コソコソ喋っていると
体育の先生が凄い勢いで
俺たちを睨みつけたところで
6限は終了した。
気付けば数学の時間だったらしいけど
俺もコイツも国語の教科書を出していた。
「まあ、いいや」
俺たち、補修決定だな。
「扉くんこないだの
数学テスト何点?」
小春がなんとなく質問した。
「96」
「「えー!!!」」
俺と小春は声を揃えて驚いた。
「国語は?」
「92」
「英語は?」
「88」
「す、すごい…」
驚きすぎて
小春と扉の会話は
俺の質問責めに変わっていた。
コイツできる馬鹿だったのか…
「な、なんでだよ!」
「俺、勉強好きで。
小さい頃は毎日勉強しててん」
「ひえー」
「扉くんってすごいね」
「そんなことないで。」
「大学進学とかするの?」
「せぇへんよ」
小春の問いに、つまらない顔をしていた。
俺は、ひえーと言ったまま
口が塞がらないでいる。