無言のまま抱きしめてる修二・・。

「修二?・・どうしたの?」

郁美の不安がる声に修二は、郁美に問いかけた。

「郁美、昨日慶彦と会ったの偶然だよな?」

「昨日?え?あ、そうだよ・・。今日、修二とデートに来ていく服を選んでてその帰り偶然ささっちに会って、時間あったからお茶してたんだ。
・・どうして?」

そんな郁美の言葉を聞いた修二。余計に心の中で葛藤が走り出した。

「何でアイツと手繋ぐの?」

「え?修二、もしかして昨日渋谷にいたの?」

「ああ・・・。」

声のトーンを落とす修二。

まさかささっちといたとこを修二が見ていたなんて思いもしなかった郁美・・・。

それで、元気がなかったのかと要約分かったらしい・・。

「ごめん・・。あたしもびっくりしたけど、気がついたら自然に・・・。」

「・・止めてくれよ・・。」

「修二?」

「・・ごめん、もう、俺も自分でどうして良いか分からない。郁美の事好きで仕方なくて、お前の事しか考えられない。
だから、仲間でも・・手なんか繋がないでくれよ・・。」

「・・ごめん。でも、何もなかったよ。ホントお茶してただけで・・。」

「だから、それが辛いんだよ。偶然だって分かってるけど、俺は、それが素直に受け止められない!
・・俺、どうすればいいんだよ・・。」

「ご・・めん・・。」

郁美は、泣いていた。

修二は、こんな展開にするつもりなかった。

せっかくのデートが台無しになってさっきまでの楽しい時間はどこに行ってしまったのかと・・。