デート当日・・・。

驚く位のデート日和!郁美も早起きして着替えて支度をしていた。正直、昨日から眠れなかったらしい。
こんなにも嬉しい気持ち初めてだった。

郁美は、鏡の前で昨日買った服を着てニコニコしていた。

「今日は、いいデートになるといいなあ・・。」

そんな事を呟きながら身支度をしていた。

その頃、修二は、とりあえず早起きして着替えていた。

だけど、昨日の郁美と快彦の姿が頭から離れず、なるべく考えないようにしていた。

でも、どうしてもやりきれなくて、出掛ける前に博に連絡した。

「はい、あれ?修二。どうした?こんな朝早くから・・。」

「悪い・・。どうしても話したいことあって。すぐ終わるから・・。」

「ああ、良いけど。何があったの?」

「実は・・・。」

修二は、昨日街で郁美とささっちが一緒に歩いてるとこを見かけて、声を掛けるにも掛けられなかった。
それどころか、ささっちにヤキモチ妬く自分がいて、何とか気持ちを抑えようとしているけど、限界に来ていると言う事・・・。

「なるほどねえ・・。でもさ、偶然だろ?」

「まあ、そうだと思うけど・・。」

「分からなくないけどな。修二と郁美ちゃんは、ちゃんと付き合ってるの?」

「いや、ちゃんとじゃないけど、自然にって言うか・・。」

「じゃあ、まずはそっからだよな。先に言っとくけど郁美ちゃんに罪はないからな。彼女だけは責めるなよ。」

「博・・・。」

「良くあることだからさ。納得いかなければ自分で聞かないとな。とりあえずいいデートしてこいよ。
話は、それからだよ。な?」

「ああ・・・。サンキューな、博。少し、落ち着いた・・。」

「恋愛してれば色々あるんだからその辺少し、大人になれ。」

「ああ、分かった・・。じゃあ・・。」

博との電話を切った修二。

確かに博の言うとおり・・。

相手を信じないと、街での偶然なんてよくある事だし・・。

そう思いながら修二は、家を出て駅まで車を走らせた。