そして、陽子もひと段落して、席を立った。

トイレから出て来ると博が待っていた。

「あれ?佐野君どうしたの?」

「何かさ、陽子と話したいなあなんて・・。」

「ホント?嬉しい事言ってくれるね♪」

「なあ、陽子今さ、付き合ってる奴いるのか?」

おお?いきなりなんやねん?

「ううん。いないよ・・。」

「じゃあさ、俺と付き合ってよ。」

はああ?(^^;)

全くどいつもこいつも・・・。

「佐野君?どうしたの?いきなり・・・。」

「いきなりか・・。そうだよな・・。でも、俺陽子の事気になってたんだ・・。」

「佐野君・・。(///)」

「俺じゃ役不足かな?」

「ううん。凄く嬉しい。でも・・・。」

「でも?」

「ごめん・・。今、恋愛する気になれない・・。」

「どうして?何かあったの?」

「・・・信じられなくて・・。」

「信じられない?誰を?」

「男の人・・。」

「陽子・・・。」

「ホント、ごめんね・・・。自分でも今どうしたらいいか分からないの・・・。」

俯く陽子を博は、抱きしめた。

「佐野君?」

「俺じゃダメかな?恋人じゃなくていい。友達からでいいから陽子の力になりたい・・・。」

「佐野君・・・。」

「俺、ずっと待ってるから。陽子が俺のとこに来てくれるまで・・。」

「・・ごめん。あたし行かないと・・。」

「これ、俺の連絡先。何かあれば連絡して良いから。陽子からの連絡待ってるから・・。」

「佐野君・・・。」

「ごめんな、急に・・。俺、先に行くね。皆に怪しまれるし(^^;)」

そう言って陽子を放して皆の元へ戻った博。

あまりにも突然なことだから心の動揺が止まらなかった・・・。