「また来たのかよ!」
「しぶといねぇー。」
「お前の居場所はここにはねぇーのにな。」
今日も私はそんな言葉の剣をかわしていかなければいけなかった。
日に日に言う人は多くなっていく。
初めは自分がいじめられるのが嫌で、嫌々していた人達も、今では、ストレス解消というように、罵声をつらつらと並べる。
私は思う。
“なんで人間には感情があるのだろう?”と。
感情なんてなければ、辛くも、苦しくも、悲しくもないのに。
第一、ウザい、イライラするという感情すらないのだから、いじめというものも起きないはずだ。
「何かしゃべろよ!」
席につき、なにもしゃべらない私に男子がそう言ってきたが、私はしゃべる気力もないくらい、疲れきっていた。
学校での私の口数は日に日に減っていき、最近では全くしゃへらなくなった。
さつき達には私が「関わらないで。」と言っていたので、私の所にはこない。
さつき達も怖いだろうと思っていたからそう言った。
友達が目の前でいじめられてるのを見るのは怖いだろうと…。