教室に戻ってもいじめられることはわかっていたため、私はご飯を食べ終わってもその場から動かなかった。
ただただ昼休みが終わるチャイムを待っていた。
待っている間、何故いじめられ始めたのかについて考えてみた。
が、何も浮かんで来ない。
誰が主犯で、何故こうなったのか、全く見当がつかなかった。
「私、何をしたんだろう…」
そう悩むことしかできなかった。
キーンコーンカーンコーン
やっと昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴り、私はその場から動くことができた。
ゆっくりと教室に戻ると、授業の始めの挨拶をするために皆が立っていた。
「桜井!遅いぞ!」
先生にそういわれ、私は、
「すみません。気分が悪くて保健室に行っていました。」
と言った。
すると先生は、「そうか。」と呟き、「席につけ。」と言った。
私はおとなしく席につき、授業を受けた。