「…春。」
「何時から行くか。」という話をしていると、さつきが静かな声で私を呼んだ。
「なに?さつき。もしかして何回もカラオケ行くのは嫌?」
私はさつきにそう尋ねたが、さつきは首を横に振った。
「じゃあなに?」
「あのね、私…この前できた雑貨屋に、行ってみたいんだけど…。」
さつきはそう言った。
「そっか。なんか可愛いモノがいっぱいありそうだったもんね。」
私がそういうと、さつきは小さく頷いた。
「じゃあ、カラオケ終わってから行くのはどうかしら?」
百合絵がそう提案すると、さつきは嬉しそうに頷いた。
これで明日の予定は決まった。
それからはいつも通り、午後の授業を受け、それぞれの部活に行って、家に帰った。
帰り着いたのは7時過ぎ、桜井という表札が掛かってある所の門をくぐり、玄関へと向かった。
扉を閉め、玄関から「ただいま。」と声をかけ、部屋へと上がった。
服を制服から、スエットに変え、やっと終わった1週間の疲れをお風呂でとり、リビングに戻った。