沢田は社長室の前で彼女を待たせ、書類のみを持って部屋に入って来た。

俺は診断書と履歴書に目を通した。


『完璧だ』


俺はニヤける顔を必死に堪え、彼女を部屋に通した。


「改めて、一条コーポレーション、代表取締役の一条要だ。」


彼女は緊張しながらも、挨拶した。


「佐久間杏花と申します。先日は大変失礼致しました。それから、私のような者にこのようなお話を下さり、感謝しております。宜しくお願い致します。」


彼女は深々お辞儀をした。