プツッ。 俺の中で何かが切れた。 俺はおもむろに名刺の裏に、かかりつけの病院を記して渡した。 『この病院で健康診断を受けて、うちの会社に面接においで』 彼女は驚きつつも、今自分に残された最後の切り札に懸けてみると言う。 俺は軽く手を振り、その場を去った。 2日後―――――。 彼女は健康診断書と履歴書を持って、会社のロビーに来ている。 俺は秘書の沢田に、連れて来いと命じ、社長室で待っていた。