「フェルトさんの言ってたことを、私なりにずっと考えてた……」

「魔女狩りのことか?」

「うん……。人々は魔女の力を恐れ、排除した」

イサは心の底から心配した顔で、

「たしかに、過去にはそういうこともあった。

でも俺は、魔法使いという種族をこわいと思ったことはない」

「本当に??

わたしの力は、何億もの人々に危害を加える兵器になるんだよ?」

「魔法使いは……。ううん、マイは、そんなことしない。


歴史をたどってみても分かるけど、力を与えられた者は、その能力の正しい使い方を知る賢者ばかりだ。


それだけじゃなくて、心情的にも、俺はマイに恐れなど抱いてない」

「どうして、そう言い切れるの?」

マイはまだ、イサの言葉に納得できていないようだ。