「嬉しい……。また会えて……」

マイが頬を緩めると、ルークは赤くなった頬をごまかすように本のページをめくった。

「……ま、僕達も最初は肉体を手放す覚悟をしてたんだよ。

元々そういう存在だったんだし。

でも、グレンがうるさくてさ。

『マイと話せなくなる人生なんてつまんない!』『もう一度黒水晶作らないのなら、神の仕事しない!』って大騒ぎでさ。

仕事放棄されたらさすがに困るから、仕方なく、ね」

「グレンが、そんなことを……」

その様子を想像して、マイは笑みをこぼす。

「グレンならやりそう!」

「もし火山に行く用事ができたら、グレンに会いに行ってやってほしい。

あいつも、マイのこと心配してたから」

「わかった」

マイは小さくうなずく。


「……私からも、ルークにお願いしていい?」

「いいよ。僕にできることなら」