「うーん・・・。伝える、かぁ・・・」

今まで、好きな人はいても、伝えたいとまでは思わなかった。

いや、伝えられる自信がなかっただけかも・・・。

でも、西条君には、伝えなくちゃいけないと思った。

「蓮奈ちゃん。私頑張る!」

「そのいきだよ!!頑張って!応援するから」

「うん!!」

「しょうがない・・・。俺らも協力してやろうか?」

ちょっと上から目線で言われてムカってきたけど、やっぱり男子の協力も必要だし・・・。

「・・・よろしくお願いします」

「よーし。じゃあ、さっそく作戦会議だ。まず・・・、いつ言うんだ?」

「・・・終業式の前日とかかな。振られてから、長い間一緒の教室とかにいるのは気まずい気がするし・・・」

「そっかー。じゃあ、そういうことで」

『お願いします』といったとき、丁度チャイムがなった。

蓮奈ちゃんは、吹部だから早く行かなくちゃいけなくて・・・、さっさと行ってしまった。

私も、部活に行こうとしたら・・・。

「美優!ちょっとお願いしたいことがあるんだけど、今時間ある?」

「いいけど、・・・部活いきたいからできるだけ早めでお願いします」