『関係ねぇよ、遅刻するぐらい』




そう言いながらまたあたしに
甘いキスをする




「もぉー!!////」




ドンッと悠弥の体を突飛ばした時に、




あたしの指から指輪が外れて


悠弥の足下に転がった




「あ……、」




それはカノンがあたしの指に
半ば強引にはめた婚約指輪で


これが外れたっていう事は




『――アイツが乃愛を諦めた
って事か』




悠弥は落ちた指輪を拾い上げて窓に近づいた