あたし達はもう高校生なんだし


今まで誰かと付き合っていた
って、おかしくない




逆に何もなかったあたしの
方が遅れてるくらいだ




「そ、そうなんだ……」




そうやって頭ではわかってる
のに


あたしの心はどんどん沈んで
いく一方だった





『ごめん』




それは何に対するごめんなの??


あたしに黙っていた事??




それとも――




どっちであったとしても


そんなの聞きたくない




「もうやだよ、
こんなに苦しいのはやだ……!!」


『乃愛、待てよ!!』




あたしは悠弥の声を無視して
走り出していた