何か、何か言わなくちゃ……




そんなあたしを見て


悠弥の隣にいた女の子が
悠弥に話しかけた




「あたし、先に行ってるね」


『あぁ、わかった』




その女の子はあたしにペコッと頭を下げて


歩いて行ってしまった




「……」


『……』




再び沈黙が二人の間に漂う




「あのさ、

……今の子、誰??」




今にも逃げ出したい気持ちを
押さえて


一言、一言、確かめるように
聞いた




『俺の

――元カノ。』





その言葉を聞いた瞬間、


鉛を飲み込んだみたいに
心がひどく重くなった