決めてしまった事に、良かったのか悪かったのかなんて分んない。

でも、どっちかって言うと良かったって言う選択。


たとえこれが間違っていたとしても、早くこの街から出たいとそう思ってしまった。


周りの環境さえも全て何もかも嫌になってしまった。

まさか帰ってきてまでも、こんなに悩むなんて事を思ったりもしてなかった。

想像を遥かに超えたこの苦痛さに頭に何かが圧し掛かっている様に感じる。


一人になるならとことん一人で生きようって、そう思った。


日が経つうちにもう一度クローゼットから引っ張り出したスーツケースに荷物を詰め始めた。


先送りをする荷物。

もう帰って来る事なんてほぼないだろうと思いながら段ボールとスーツケースに必要な物を詰め込んでた。


そして、刻々と過ぎて行くある日の午前。


ふと、頭に浮かんだ事に携帯を手に取った。


「…18日」


天野さんが旅立つと言っていた日。

いつ出発するのかも何も分らなく、あたしはメールboxを開いた。