何も話さないまま布団に包まって朝を迎えた。

天野さんが姿を現わせないまま昼を過ぎ、食べるかどうか分らないけど、コンビニで買ってきたパンとサラダをテーブルに置き、あたしは2階へと足を運ばせる。


「…天野さん?」


布団に包まっている天野さんにそう声を掛ける。

その声に反応したのか、天野さんはゆっくりと身体をあたしの方に向け、少しだけ顔を覗かせた。


「あたし、もう出るけど出るんだったら連絡してね。じゃないと心配だから」

「……」

「それとコンビニで買ったパンとサラダ置いてるから食べて。じゃ、行くね」


家を出てやるせない気持ちのまま学校に向かう。

着いて教室を見渡してもやはり一条くんが言った通り学校になんて来てなかった。



「ほんと、何やってんのよ」


思わず出てしまった呆れ言葉。

その日は何だか知んないけど少し自分に対しての苛々が積もってた。


何をどうしていいのか分らないまま終わる一日。


あたしが言った通り、ちゃんと天野さんは居たけれど布団に包まったままだった。

サラダは食べてたけど、半分だけ。


まともに食事といった食事をしてない天野さんの身体が気になって来る。


そんな日々が続いて3日後だった――…