「あー…つか無理矢理じゃねぇから」
「無理矢理じゃん」
「それに着いて来たのはお前だろ」
そう言った翔は口角を上げる。
「そう…だけど…」
まぁ、正論だ。
「けどあれがあったから今があんだよ。分かるか?」
「何、その得意げ」
「あー…でもあん時、お前ふりかけだけで飯食ってるって言ってたもんな」
笑いながら言ってきた翔に、グッと眉を寄せる。
「それ今、言う?」
「その流れにしたのは美咲だろーが」
「そーだけど…」
「ま、もうどうでもいい。つか食えって」
翔から箸とスプーンを渡され、あたしは迷いに迷った挙句、オムライスを手にした。
食べ終えた後は処方された薬を嫌だと思いながらも飲んだ。
飲むのに何故か罪悪感があって、苦しかった。
フッ切ろうと思ってもやっぱり心の何処かで悲しくて、またベッドに入ると涙が込み上げて来た。
そんなあたしを翔はギュっと抱きかかえてくれてた。