「…梨沙」

呼びかけてみる。

「ゆーじろー‼」

梨沙がこっちへ走って来る。
ナンパ野郎共がこっちをみてる。

「ゆーじろー、遅いじゃないか」

「お前が早すぎなんだよ。つか、ナンパされてたのか?」

「あぁ。用があると言っても信じてもらえなくてな。貴様ら‼これでわかっただろ‼私には用があるのだと」

ナンパ野郎共に言い放った。
そんな大声で言わなくても…

ナンパ野郎共はそそくさといなくなっていった。

「ふぅ。やっといなくなったか」

「そうだな」

ふと、梨沙に目をやる。
私服の梨沙。
初めて…じゃないな。あの時も私服だった。
でもあの時とは違う。
なんつーか…女らしいというか…

「まじまじと見つめてなんだよ。そんなに女を欲しているのか?」

「は!?違ぇよ。私服のお前が珍しかっただけだ」

「そっそうか」

少し動揺した梨沙。
今日の梨沙はいつもとなんか違う…

「じゃあ行くぞ」

「あっあぁ」

こうして、梨沙とのショッピングが始まった。